“「もう一度大学生に戻れるならやりたいことは」との質問には、「ありすぎて何から言えばいいか分からない」と頭を抱えた河合氏。記者にとって印象的だったのは、「コンピュータ以外の勉強をもっとやればよかった」という言葉だ。 「世界で働いて、世界で使ってもらえるサービスを作るときは、相手の文化に対する理解が大事。例えば英語で話していると、シェイクスピア作品の例えがばんばん出てくる。本当に“デキる”人たちは、コンピュータもやりつつ歴史や古典にも詳しい」(河合氏)。日本人が世界で戦う上で、こうした教養は基礎能力として必要になるという。 最後に河合氏は、いずれ学生たちが臨む就職活動についてのアドバイスを送った。それは「自分を飾りすぎるな。“正しい社会人像”にはまろうと考えるな」というものだった。 河合氏は、「社会の変化のスピードは速くなっている。グーグルも、あと10年後にあるかどうか分からない」と話す。だからこそ、企業を規模で選んだり、企業の求める人材像に合わせたりするのは失敗の元という。「少なくともグーグルには、自分の頭で考えて自分の言葉でしゃべれる人でないと長くいられない」(河合氏)。こうした本質的なスキルを買ってくれる、面白い会社に行けと学生を鼓舞した。 取材に同席した記者にとって、河合氏の話はどれも、地元東北の“後輩”たちへのエールに聞こえた。学生たちは皆、食い入るような目で河合氏を見つめ、その話に聞き入っていた。まだ20歳前後と若い彼らに、この1時間の取材が与えるだろう影響は計り知れない。遠くない将来、彼らから、世界にインパクトを与える製品やサービスが生まれるかもしれない。そんな期待を胸に、岩手へと帰る学生たちを見送った。”
— (5/5)記者の眼 - コードを書けるだけではダメ――東北出身の米グーグル社員が“後輩”に送ったエール:ITpro (via clione)
